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ウール製品の洗濯の仕方について

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ウール製品の洗濯の仕方について


良い服買ったのはいいけど、意外と難しいのが洗濯です。

今日は洗濯の基本について考えたいと思います。

まずウールから考えてみたいと思います。


ジャケットやコート以外のウールは、特殊なものを除いては、水洗いした方がベターだとウールの専門家の人は言っています。
どうしても、ドライクリーニングだと、ウールに元々含まれている上質な油分が入れ替わってしまうのです。
水洗いなら、それが抜け落ちないわけです。




水洗いの場合、一番多い失敗が『セーターが伸びてしまった』『セーターが縮んでしまった!』
というもの。



まず、伸びる原因は、絞ってしまうから。
絞らずに、タオルなので水気を切るのがコツです。

もう一つ、平干しするということですね。

水気を含んだまま、ハンガーや洗濯バサミに挟んで吊るすと、悲惨なことになりますので、くれぐれも、伸びないように、比較的平な場所に干しましょう。




もう一つ、『縮んでしまう』ということですが、これは、一つには、ニットの多くが出荷する時に型に嵌め込まれて蒸気を当てて、延ばした状態で出荷しているためです。

なので、単純に洗うと縮みます。


出来れば、サイズを計っておいて、洗った後に、元の大きさに手でのばして整えるのがベターです。

まあ、なんとなく、感覚でも大丈夫だとは思いますが、必ず整えてください。



一番良くないのが、ごしごし洗うということです。
これは、繊維が絡んでしまってフェルトになってしまいます。

必ず、軽い押し洗い。
又は、裏返してネットに入れて洗濯機で弱で

カシミヤなど極端に柔らかいものは、洗濯屋に任せるか、もしくは、軽く押すくらいで。

筆者は、カシミヤ・シルクのストールも手洗いしてますが、全然大丈夫です^ ^



洗濯でもし縮んでしまったら、リンスを薄めたぬるま湯につけて、繊維ほほぐしてのばしましょう。


ただし、数回縮みを繰り返していると、毛糸が複雑に絡んだ状態=フェルト状になっていくので、こうなったら最後、もう元には戻らないので、ご注意ください!


もう一つは、熱いお湯で洗わないということです。
お湯で洗うと、ウールは必ず縮みます。

かといって水でも落ちにくいので、30度くらい(ぬるま湯)で洗うのがベター

ウールとは毛なので、シャンプーとリンス(コンディショナー)を使うという方法もあります。

筆者は、帽子や小物は、頭を洗うついでに洗ってます。簡単ですよ^ ^



洗剤を使う場合は、必ずウール(あるいはカシミヤ・シルク)専用のものを使ってください。
ウールの専門家は、「洗剤は使うな」と言ってますが、筆者の経験上は、ウール専用の洗剤なら、大抵大丈夫な気がします。ものすごく研究してますから。


洗剤で一番問題なのは、漂白剤と蛍光増幅剤が入っているものです。これは白いコットンとか麻以外に使用しない方がベターだと思います。
色が変わってしまいますのでご注意!!



ウールは、そもそも汚れを弾く性質があるので、なかなか中まで汚れません。

先日、着ているニットの上に水をこぼしましたが、完全に水をはじいて全く濡れませんでした。
ウールってスゴイ!!


使い方にもよります(身体に直接着ている場合とかは別です)が、よほど極端に汚れない限り、あるいは汚れの目立つ色でない限り、着終わった後、シーズンの終わり(3月の下旬から4月の上旬頃)に洗うだけで充分だと思います。
洗い過ぎは、品質低下の元になるので充分注意してください。
ただし、目立つ汚れが付いてしまった場合は、早急に洗うなり染み抜きなどしてください。

早く洗わないと落ちにくくなります。

なお、染み抜きは専門家に任せることをオススメします。
生地によって、取り返しのつかない事になりますので。。


ウール製品は、スチームアイロンをかけることによって、蘇ります。
そして虫に食われた!という最悪の事態を回避するためにも、是非スチームアイロンを使用してください。


基本、低温から中温です。

裏から80% 表20%かける感じで完璧です。



保管は、必ず防虫剤か、嫌な人は、虫の付かない桐や楠を使用したタンスに入れて保管してください。
防虫剤は、必ず1種類でお願いします。
2種類入れると化学反応を起こして効き目が無くなる可能性があります。

上質な着心地の良い服ほど、虫に食われますので、くれぐれもご注意を。。


以上、面倒くさいかもしれませんけど、基本、一年に一回とか二回の事ですので、面倒がらずに、良いお手入れをお願いします。

当店で買った商品のクリーニング方法が分らない場合は、気軽におたずね下さい。


ただし、洗濯とか向いてない人や忙しい方も居ますので、そういう方は、素直にクリーニング屋に頼みましょう。


そして、当ブログは、洋服に関してはプロですが、洗濯に関してはプロではないので、本を紹介しておきます。



服屋が読んでも、とても参考になります。


是非、一家に一冊そろえて、衣類を大事にしていただければと思います。


『家庭でできる洋服の洗い方とお手入れ―クリーニングのプロが教える』

古田 武【著】
http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784839941130



時間が出来たら、また他の商品の洗濯方法についても解説したいと思います。



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by guild-01 | 2014-01-16 22:38 | 衣服のお手入れについて