世界で一番着こなすのが難しい服は、白いTシャツと正当的なジーンズ

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筆者が服屋を始めたきっかけは、実は、服が似合わなかったことが原因です。



流行とされている服が似合わないわけです。


それに、正しいとされている服も似合わなかった。



筆者は、自分の店を始める前に、ジーンズなどのカジュアル衣料を販売する店に勤めていました。


で、ジーンズの歴史とか勉強するわけです。


戦後の日本は、アメリカの支配下にあったので、アメリカ標準が正しいとされました。


その一つの象徴がジーンズなのだと思います。



ジーンズと白いTシャツ。

ジェームス・ディーンのイメージですね。


これが、映画やテレビを通じて、多くの日本人に、『正しい服はこれだ』と刷り込まれたのです。


でも、筆者が、その正しいとされた服を着ても、どうにも似合わないのです。


リーバイスの501というジーンズがありますが、まさにそれは、正しいジーンズとされていました。


でもね、501は、ジーンズの中でも最も似合わないものの一つだったのです。


で、筆者は当時、お客様に似合うものを奨めたかったので、あれこれ考えて研究したわけです。


体型によって、似合うカタチを奨める方法とかを研究したのです。



調べていくと、リーバイスの501というのは、アメリカ人の労働者が着るための服であり、ウエストに対して腰まわりや太腿が大きく作られているのです。


筆者は、腰も太腿も太くないので余ってしまうわけです。


それに、501は、馬に乗るために『がに股』に作られています。


筆者は、馬に乗らないので、それは、ただ『がに股』に見える服に過ぎないのです。


そういうことを理解するのに、随分と時間がかかりました。


それは、『リーバイスの501こそが最も正しいジーンズである』という歴史観を刷り込まれていたからです。


リーバイスの501は、所謂『赤耳』という生地の縁がついています。


これは何か?というと、縫製や作業を簡単にすることと生地を出来るだけ無駄に使わないために、生地の端である耳の部分をサイドに来るように作ったのです。


これは、大量生産に適した無駄の無い合理的な作りでした。


そのため、『赤耳』というものが生まれたのです。


しかし、これは、あくまでも、大量生産に対する合理的な理由で生まれたものであり、人間工学や着心地やシルエットを優先するものでは無かったのです。


そのために、これらの服は、「なんか似合わない服』っていうことになったのです。





もう一つはTシャツです。


筆者も昔、ヘインズの白いTシャツこそが、正しいTシャツであると、刷り込まれていました。


元々、Tシャツは、労働者の下着でした。


それを超合理的に生産するために、あのカタチが生み出されたのです。


Tシャツのニット部分は、円筒型の編み機で織られています。


円筒型の編み機で織ると、そのまま筒状のニットが出来ます。


これに腕と首を縫い付けると、Tシャツのカタチになるのです。


ですから、これは、超合理的なカタチなのです。生産するには。。


ところが、これも生産を合理的にするために生み出されたカタチであり、人のカタチや着心地のために生み出されたものではありません。


なので、着ると、『なんか似合わない』ということになるのです。



筆者は、世界で一番着こなすのが難しい服は、リーバイスの501と、ヘインズの白いTシャツだと思います。


白いTシャツっていうのが、これまた難しいアイテムなのです。


なぜか?というと、所謂『縦のライン効果』というものが無いからなのです。


試しに、白いTシャツを着て、上に黒っぽいネクタイを垂らしてみると分かります。


ぐっと締まって見えるのが分かると思います。


これが、『縦のライン効果』です。


白いシャツにネクタイを締めるのは、『縦のライン効果』によって、綺麗に見せるためなのです。


ロングジャケットやコート、ロングカーディガンといったものが、スタイル良く見えるのも、この『縦のライン効果』によるものです。


簡単に同じ効果を出すためには、ストールを使うという方法もあります。



所謂『Tシャツ』と『カットソー』何が違うのか?と言いますと、『カットソー』というのは、カットしてから縫う(ソー)なわけです。


そこには、身体に対して、どうカットして縫い合わせれば綺麗に見えるのか?の追求の余地が生まれるのです。


(カットソー作る人でも、分かってやってない人が、結構多い)


つまり、Tシャツと、カットソーは、別物です。



Tシャツというのは、下着の応用であり、カットソーというのは、ニットの系列にあるのです。


服は、カットや生地によって、様々表情を変えますし、誰が着るかによっても大きく変わります。



産業に人が合わせるのか、人間に服を合わせるのか?

ここに大きな違いがあるのです。

筆者は、人間に服を合わせた方が好きなのです。

人間は、産業の為に生きているわけでは無いからです。

やはり、着心地とかシルエットとか色とか、様々追求していきたいですね。



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by guild-01 | 2016-07-23 00:30 | FASHIONの本質 | Comments(0)