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真珠の首飾りの少女に見るフェルメールライトとウエディングドレスの関係

2012年、東京上野の国立西洋美術館では、「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」が開催されていました。
http://www.berlin2012.jp/tokyo/


最近日本でもオドロクほどの大人気になってきたフェルメールですが、筆者は、昔から大のフェルメールフリークでして、世界に30数点しかないフェルメールの作品を見るために欧州中を旅してきたのですが、このベルリン国立美術館にある『真珠の首飾りの少女』もベルリンまで見に行きました。

筆者は、ベルギーの首都ブリュッセルからわざわざ夜行列車で10時間かけてベルリンまで辿り着き、絵を見て来たのですが、その作品が上野で見れるなんて奇蹟的なことでしたね。
行かれた方も多かったと思います。


では、なぜフェルメールの絵は、こうも魅力的なのか?この『真珠の首飾りの少女』を題材に見ていきたいと思います。



『真珠の首飾りの少女』ベルリン国立美術館




筆者が室内で写真を撮影したり、店内をディスプレイする時、『フェルメールライト』と『レンブラントライト』という効果を多用します。



レンブラント・ファン・レイン『夜警』アムステルダム国立美術館

レンブラントライトというのは、暗闇の中にスポットライトを当てることによって、劇的な効果をもたらす照明のことです。
この絵は、世界三大名画の一つに数えられている、レンブラントの『夜警』です。

中心に集められた光の束が、浮遊するような不思議な神秘的な効果をももたらしていることが分かると思います。



では、『フェルメールライト』とは何か?と言いますと、オランダの画家ヨハネス・フェルメールが使ったライティングのテクニックのことです。


フェルメールは『カメラオブスクーラ』という暗箱を使った写真機の原型を利用して絵画を制作したといわれています。

この『カメラオブスクーラ』の構造は、カメラと一緒で、焦点の合った部分とソフトフォーカスな部分を画面に作ることが出来ます。

なので、フェルメールの絵画は、私達が映像を撮る時のまたとない参考になります。




彼のライティングテクニックの一つに、窓からの光の効果というものがありまして、フェルメールは、少し高い場所にある窓から差し込む光を使って、空間を神秘的に見せる効果を使っていました。



『手紙を書く婦人と召使』(てがみをかくふじんとめしつかい、蘭: Schrijvende vrouw met dienstbode、英: Lady Writing a Letter with her Maid)1670-1671
ダブリン アイルランド国立美術館



室内で絵画が制作される以上、光は必ず間接光になるわけです。
この室内における間接光を最も効果的にしたもの。これが所謂『フェルメールライト』と呼ばれているものです。
その効果については、ピーター・グリナウェイが映画の中で実証しています。




この筆者が撮影したウエディングドレスの写真も、少し高いところにある窓の光を利用し、漆喰の白壁の反射光を使ってウエディングドレスの輝きを引き出しています。

プラス、そのウエディングドレスに蓄光した光を使って、空間を光で満たしているわけです。

なので、全体の空間がとても神秘的でトクベツな感じになっているのだと思います。







フェルメールの魅力はいくつもありますが、その最大の魅力の一つは、光を描き出すことにあるのではないかという気がします。

それぞれの物質がもたらす反射光の違いを綿密に、しかし、オドロクほど素晴らしく再構成して描き出しているのです。


何もない空間でさえも、光が何かを語っているわけです。


フェルメールの絵が魅力的なのは、画中の人物が着ているシルクの衣服や真珠のネックレスの描く特別な光を描き切っているところにもあると思います。
『真珠の首飾りの少女は、そうした中でも傑作中の傑作であると思います。



それから、こちらを見ていただきましょう。



『青衣の女』(せいいのおんな、蘭: Brieflezende vrouw in het blauw)1665 アムステルダム国立美術館



この『青衣の女』に見られるように、それらの特別な光を効果的に見せるために、ベルベットなどの光の一部を吸収し、光の一部を放つ素材を多用しているところも注目すべきポイントといえるでしょう。





その光の反射特性の違いを生かした写真は、また後でお見せしたいと思います。




この記事は、2012年の記事に加筆修正したものです。


以下の展覧会は終了しました。

また、機会のある時に是非見ていただけたらと思います。




「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」

2012年6月13日(水)~9月17日(月・祝)


国立西洋美術館(東京・上野公園)
*巡回先:九州国立博物館(福岡・太宰府)2012年10月9日(火)~12月2日(日)

〒110-0007 東京都台東区上野公園7‐7


http://www.berlin2012.jp/tokyo/







text by g





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by guild-01 | 2013-11-01 15:56 | ウェディングドレス